旅の記録

旅ブログです。

台湾旅行2日目⑤ 淡水


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長かった2日目の旅もいよいよ終盤に入ってきました。時刻は午後4時半前。MRT淡水信義線の終点、淡水駅に到着しました。

前回の記事でもちょろっと書きましたが、ここ淡水の町は台湾一夕日が綺麗に見える場所として有名です。日が暮れるまではまだ時間があるので、ちょっと腹ごしらえしようとまずは近くのセブンイレブンに買い出しに出掛けました。(今のところ今日は温泉卵一個しか食べてない。)

セブンイレブンは日本の企業ということで、中の様子は日本のとほとんど変わりがなかったのですが、実はこのとき、レジでのやり取りでめちゃくちゃ戸惑う事件がありました。

これまで電車の利用にばかり使っていた悠遊カードが、コンビニの支払いでも使えるということで、せっかくなので使ってみたんですよ。ところが、カードを機械にかざしてみても、うんともすんとも言わない。あれ、これ大丈夫かなと思い店員の方を見てみると、「こいつ早くしねーかな」って感じで突っ立っていて、商品を袋に詰めることはしないし、レシートも出さない(台湾は普通必ずレシートを出してくれる)。「あれ、もしかしてここってカード使えないのかな?」と予想外の展開にテンパり始めた私は、カードが無理ならととりあえず現金を出してみたのですが、今度は店員の方が何か猛烈に捲し立ててくる…。しかし台湾語なので当然理解できず…。お陰でかなり気まずい雰囲気が流れたのですが、しばらくして「もしかして商品を袋に詰めていないしレシートも出してないけど、実はこれで支払い完了なのでは?」と思いそのまま商品を持ち立ち去ってみたら、どうやらそれが正解だったようです…。

う~ん、でもカードが反応したような感じは一切しなかったし、レシートも出なかったし、あれで何で実は支払い完了していたのか全く意味が分からなかったんですけど、、とりあえず商品は買えたので、道の脇に座って軽くご飯を食べました。しかし、あのときの店員に向けられた「こいつ、言語が通じない野蛮人だ」みたいな冷たい視線は心にかなり来るものがありました…。昨日の台北101での昼食のときもそうでしたが、やっぱり英語ぐらいは聞き取れるようにならないと海外旅行では不便だなー、と改めて心に思ったのでした。

 

賑やかな淡水老街の風景


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………とまあそんなこともありましたが、気を取り直して淡水川沿いに向けて歩みを始めていきます。淡水は台湾全体の中でも屈指の観光スポットということで、駅前の街並みはご覧のとおりかなり賑やかです。駅を出て向かって左の大通りをしばらく歩いていきます。


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大通りを20分ぐらい歩いてから左の横道を抜けると、お目当ての淡水川が目の前に広がってきました。


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着きました。右が淡水。その河川敷には広大な広場が広がっていて、端には様々な屋台がずらーっと並んでいます。


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屋台の種類は飲食店からゲーム屋、古着の販売店など多種多様で、観光客だけでなく地元の人も数多く訪れており、まるで夜市のような賑やかさでした。


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反対に淡水川の方へ目を向けてみると…、その光景を眺めている人もいるにはいましたが、屋台の賑やかさに比べるとこちらは大分落ち着いた雰囲気でしたね。


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屋台は次に行く予定の士林夜市で楽しめばいいと思っていたので、ここではとりあえず淡水川の風景をぼーっと眺めます。時刻は午後5時前で、夕日が沈むにはまだまだ早い時間帯ですが、それでも雄大で美しい風景です。河口の方には台湾海峡が広がっています。


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と言っても、夕日が沈むまではやはり時間がありすぎるので、それまでの時間潰しにと川沿いの屋台街を散策してきました。この賑やかな一帯は淡水老街といい、写真のとおりまるでお祭り騒ぎのような人の多さです。淡水ってただの夕焼けスポットとばかり思っていた私にとっては、こんなに賑やかなだとはちょっと意外な光景でした。


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歩いていると、凄い行列が出来ている場所を見つけました。


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どうやら対岸の八里という所へ渡し船が出ているようです。皆さんそれを待っている人たちでした。


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私は今回は淡水老街から見るだけでいいかなと思っていたので、素通りしたのですが…。すぐ隣にも別の渡し船が出ており、こちらの方は閑古鳥が鳴いていました。漁人碼頭(ユイレンマートウ)という淡水の中でも一番夕日が綺麗に見えるスポット往きだったのですが、漁人碼頭は徒歩やバスでも行けるから全然人がいないんですかね。


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この細い路地に入った辺りから、周囲は屋台ではなくカフェやレストランといった飲食店が連なっていくようになります。お店はどれも2階のテラスから淡水川が一望できるようになっており、相当なシャレオツスポットです。


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徐々に沈み行く太陽を眺めながら、暫し休憩。。それにしても、淡水老街を闊歩する地元のカップルたちがかなり気になります…。私はただ夕日を見に来ただけなのに、あんなお洒落なカフェやレストランでデートを楽しむ人たちを目の当たりにしてしまうと、男一人で来た自分が虚しくなるのは不可避でした…。


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虚しさを紛らわすのと夕日が一向に沈まないため、一端淡水老街を抜けて紅毛城という観光スポットへ行ってみることにしました。紅毛城とは名前からも大体連想されるとおり、元々はヨーロッパ人(スペイン人)が建てた西洋風のお城のことで、オランダ、イギリスと所有権が渡った後、中華民國がイギリスと国交を断絶してからは台湾の元に返還されています。


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歩いて5分ぐらいで紅毛城前の交差点まで来ましたが、淡水駅から歩いて来る場合は20~30分程かかるようです。ちなみにこの辺にあるカフェテラスでは、油絵で淡水の夕日を描く若者を何人か見かけました。自分もそういう高尚な趣味を持ちたいものです。


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坂を少し上って、紅毛城の目の前まで来ました。しかし、周りを見てみると入っていく人より出ていく人たちの方が明らかに多い…。少し気になって調べてみると、紅毛城の開館時間は休日は午後6時までなようで……(ちなみに平日は午後5時まで)。現在の時刻は既に午後5時半を回っていたので、せっかく目の前まで来たけどわざわざ入らなくてもいっかーと思い、結局入らずにその場を後にしました。


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遠くにはそれっぽい建物が見えますが…、そういえば淡水駅が赤レンガで造られているのは、この紅毛城の外見を模したからなんですかね。

あと台湾って、古来より中国の版図であったように一見思われがちですが、最初に台湾を領有していたのはスペインやオランダといった西欧国です。(ただし、その範囲は沿岸部にかけてのみとかなり限定的でしたが。)この紅毛城も、当時のスペイン人やオランダ人が領有していた頃の名残で、南部に行けばもっとこのような西洋風的な名残が残されています。


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再び淡水老街の方に戻りまして、夕日が沈むのを川沿いのベンチに座りながら待ちます。しかし、、周囲をカップルやら家族連れやらシャレオツなカフェやらに囲まれている中、平静な気持ちを保つことなどやはりできず……。何より、あのセブンイレブンでの店員とのやり取り……。あの事件が頭から中々離れず、心にズーンと重くのしかかって…………。

何とか気を紛らわせようと、新北投温泉の図書館で読んだ小説を再度引っ張り出したのですが、やっぱりここだとどうにも集中することができず。結局、夕日が沈むのを待たぬまま、我慢できずにその場を後にしてしまいました。。

 

 

賑やかすぎる淡水老街の道を戻りながら、それとは全く正反対な自分のテンションの低さがどうにも嫌になってたまりませんでした。結局、今回の淡水訪問は全くの不完全燃焼に終わってしまいましたが、私的にはあの場所で、男一人が手持ち無沙汰にしているのはかなりきついものがあると感じました。やはり改めて思ったことは、ああいう場所は恋人と一緒に行くべきだということですね。そして道すがら、「次回もし淡水に来るときは必ず彼女を連れて来て、夕日が沈むのを最後まで見届けるぞ!」と固く心に誓ったのでした。

 

続く