旅の記録

旅ブログです。

20180817-18 第100回全国高校野球選手権記念準々決勝を観戦するつもりだった記

8月16日(木)。私は仕事を終え自宅に帰ると、すぐさま録画していた高校野球中継を見始めました。この日の第四試合、私の地元である大阪(北大阪)代表の大阪桐蔭の試合が行われていたからです。

……このブログの一番最初に上げた自己紹介の記事でもちらっと書いたのですが、私は高校野球を見るのが好きです。地元が大阪ということもあり、兵庫県は西宮市にある阪神甲子園球場には、地元にいた頃は高校野球の観戦で度々訪れていました。

しかし、大学入学を機に地元を離れ上京すると、甲子園とはめっきり疎遠となってしまい……。もうかれこれ5年近く、甲子園に行けていない状態が続いていました。(もちろんTV観戦の方は欠かさず行っていましたし、都大会や明治神宮大会に行ったりはしていましたが。)

しかし、今年の夏の甲子園は第100回の記念大会。こんな切りの良い数字の大会、夏の甲子園に限れば私が生きている間はもう二度と行われないだろうということを考えると、今年の夏は何が何でも甲子園に行って生で観戦してこよう!と考えるのは高校野球ファンとしては当然の心理でした。

しかも、今年は春の選抜を制した地元・大阪の大阪桐蔭が圧倒的優勝候補として臨む大会です。やっぱり地元の高校が勝ち上がるのは見ていて楽しいですし、そう考えると俄然夏の甲子園観戦に向けてのボルテージが上がっていました。

とりあえず、私の事前の予想では、少なくとも大阪桐蔭はベスト8以上には残るだろうと。そうすると、少なくとも準々決勝が行われる予定である8月18日(土)には大阪に戻っている必要があるので、その前々日の木曜の仕事終りに新幹線で実家に帰り、翌日は有給休暇を取って次の日に備える。また屋外開催の高校野球は雨天順延の可能性があるので、万が一順延した場合に備えて21日の火曜日まで仕事を休むという、私的には万全なスケジュールを組みました。こうすれば、もし順延が無くても最終日は決勝戦を生で見ることができる、という手筈です。

 

さて、そんな私の目論見が達成されるには、お目当てである大阪桐蔭がベスト8に残ることがまず前提条件となります。この日の第四試合、三回戦の相手は富山代表の高岡商業。下馬評は圧倒的に大阪桐蔭有利でしたが、個人的に気にかかっていたのは相手投手が左の本格派だったということ。今年の大阪桐蔭は2-5番に左打者が並ぶ打線だったのですが、振り返ってみると、まず新チームになって唯一負けた公式戦は相手チームの投手が左投げ。そして昨夏、仙台育英との試合で信じられない敗戦を喫したあの時の相手投手も左投げ。そして何より、あの仙台育英との試合は三回戦の第四試合……。

大阪桐蔭贔屓からするとどうしても嫌な予感が拭えない一戦で、緊張した面持ちで試合観戦に臨んだのですが、ゲームは2回、高岡商満塁の場面から死球押し出しで1点を先制されるというやはり嫌な流れ。大阪桐蔭は次の回、すぐさま2点を取り逆転し、6回にも駄目押しの1点を追加したのですが、結局得点はそれら3点だけ。投手陣が踏ん張って失点を2回の1点のみに凌ぎ、結果3-1でベスト8進出を果たしたものの、打撃陣は相手左腕の山田投手に11三振を喫し、やはりサウスポーに苦手意識を持っているということを改めて浮き彫りにしたゲームとなりました。

さて、次の相手はここまで仙台育英二松学舎大付といった名だたるチームに完勝を収めてきた浦和学院(南埼玉)。特に背番号11を付けた渡邉投手が好調で、右腕ながらここまで15イニングを被安打8、17奪三振で無失点と圧巻の投球を披露しています。一方で大阪桐蔭はここ2試合、続けて相手に先制を許すという王者らしからぬ試合展開が続いているところ。ネットではここに来て浦和学院優勢も囁かれるようになり、まさに事実上の決勝戦といった様相を呈してきた準々決勝。果たしてどうなるのかと今から色々と考えを巡らせながら、終電ののぞみで新大阪へ向かいました。

 

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日付変わって8月17日(金)。甲子園では残りの三回戦が行われている中、私は実家でひたすら睡眠を取ることに努めていました。何故なら今晩は、明日に向けて甲子園で「徹夜」で並ぶことに決めていたからです。

「徹夜って、、たかだか高校生の部活動の試合に徹夜で並ぶ必要なんか無いでしょ」と思われる方もいるかもしれませんが、実はここ最近の高校野球の人気は異常なほど過熱しており、昨夏の第5日(中京大中京、横浜、興南大阪桐蔭といった超名門校がこぞって登場した日)に至っては、何と梅田から始発電車で球場に向かったのに中に入れなかったという意味不明な現象が起きているほどです。

しかも今年は第100回の記念大会ということもあって、例年にもまして客の入りが良いという状況。そして何より、甲子園における準々決勝は昔から大会を通して最も面白い日と呼ばれるぐらい人気のある日程で、いくらお盆が過ぎているとはいえ激混みは必至。ネット上では「終電どころか夜10時ぐらいから並んでいないと入れないんじゃないか」などと様々な憶測が飛び交う状況の中、私は「確かに終電から並び始めても中に入れない可能性は十分あるが、夜の10時からであればまあ何とかなるだろう」と考え、とりあえずそれに合わせて甲子園球場に向かうことにしました。

 

聖地・甲子園へ

 

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前置きがかなり長くなってしまいましたが、いよいよ甲子園に向けた旅のスタートです。時刻は午後9時37分。阪神電車の梅田駅東口に来ました。甲子園大会は阪神電鉄にとっても沿線随一のビッグイベントということで、改札前からこのような甲子園一色の装いとなっています。

 

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21時41分発西宮行きの急行電車に乗り込みます。甲子園球場の最寄りである甲子園駅までは、これ1本で行けます。

 

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午後10時前に甲子園駅に到着しました。私が前に行った時は、駅はまだ改修工事が行われていて結構ごちゃごちゃしていたと記憶しているんですけど、今ではすっかり綺麗な駅へと生まれ変わっていました。

 

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球場は駅の南西方向にあります。北西から南東に延びる阪神高速を目印に進んで行きます。

 

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高速の高架下に近づくと……、うわー、、いるわいるわ徹夜組の大行列。。まだ10時だというのにこの並び様は、やはり終電よりも前に来ておいて正解だったようです。

 

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しかもこの大行列、駅前で終わっているのではなく、駅前の交差点前を折り返して高架下まで戻り、そこからさらに左に折れて球場を取り囲む形でぐるっと回っているという、摩訶不思議な隊列をしており、最後尾を捜すだけでも一苦労でした。

 

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結局、私が並んだ時には県道横のよく分からないところにまで列が延びており、ここで一夜を過ごすことになりました。また、今回は思い切って一塁特別自由席の列の方に並んでみました。一塁特別は、中央特別(バックネット裏)を除けば最も人気のあるエリアなのですが、果たしてこの選択が吉と出るのか凶と出るのか…。

(ちなみに、今年の夏の甲子園は中央特別、一・三塁特別自由席券が一部先行販売されていたのですが、私を含むこの行列の人たちはあくまで前売りチケットを入手できず、当日チケットを買い求め並んでいる人たち、ということです。)

 

さて、気になる徹夜の居心地についてですが、まず今回並んだ場所は屋根付きの場所ということで雨の心配はなく、また灯りも点いていたので暇な時は本を読むことなども出来、個人的には結構良い場所に当たったなという印象でした。

ただ一つ問題だったのは、この日の夜は結構肌寒かった!ということ。今年の夏の記録的猛暑により、暑さ対策のことしか考えていなかった私ですが、意外と夜は冷たい風が吹いていて肌寒さを感じました。まあそれでも夏なので、我慢できる範疇ではあったのですが、ウインドブレーカーを一枚ぐらい持って来ても良かったかな、と現地に来て思いました。

あと、実は私は徹夜で並ぶというのが今回が初の体験だったのですが、実際に並んでみると、少なくともレジャーシートとクッシヨンのようなものは必須なのだということを学びました。今回は全くそのようなものは持ってきていなかったのですが、有難いことに隣に並んでいた親切な方がシートの一部に座らせてくれました。(この場をお借りして感謝申し上げますm(__)m)

 

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それから約4時間が経過し、日付変わって8月18日(土)。時刻は午前2時半頃。徹夜と言っても深夜になったら何だかんだ皆眠るのですが、やっぱり屋外で熟睡するのは到底無理。私もしばらくして目が覚めたので、ちょっとトイレにでも行こうと列を離れました。

ついでに今どれぐらい人が並んでいるのか見に行ってみると、何とこの時点で22号門まで列が延びていました。22号門はバックスクリーンを通り越して外野右中間付近にあります。これは本当に物凄い行列だと、何だか末恐ろしくなってきました。

 

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それからさらに2時間が経過し、午前4時20分頃。係員の方の合図と共に、遂に列が動き始めました。ここまで約6時間、夜の屋外に居座り続けたわけですが、意外とそこまで体は疲れていない、というのが率直な感想です。

しかし、列が動いたと言ってもすぐにチケットが買えるわけではなく、むしろほとんど牛歩戦術のようにしか動かないので、基本的にはこの時もただひたすら「待つ」というだけになります。そしてここからが非常に辛い。ただでさえこれまでの疲労が残っているというのに、この後は基本立ちっぱなしで、さらにはトイレにも一人ではそう簡単には行けないので、疲れと緊張感を保ちながら並ぶことになります。

 

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そしてそれからさらに1時間が経過し、午前5時20分頃。列は駅前の交差点の折り返し手前のところまで来ました。前方の甲子園駅では、始発電車が到着したことから物凄い数の人が猛ダッシュで駅の階段を駆け下りていくという、世にも奇妙な光景が見られました。

このときの私の周囲の人たちの様子は、目の前の始発電車組の人たちを見て

「今から来てもどうせ入られへんのに、可愛そうな人たちやなーww」

などといったコメントを交わすぐらい、かなり余裕がある雰囲気でした。実際、「売り切れます看板」は私たちよりも遥か後方にあったので、まさか自分たちも入れないことはないと皆思っていたのですが、まさかこの後、自分たちも同じく可愛そうな目に遭うとは…(まあこの記事のタイトルを見れば大体察しが付くとは思いますが……)。

 

それから間もなくして、甲子園場外のスピーカーから、ウグイス嬢による本日の開場のお知らせのアナウンスが鳴り響きました。聞くと、今日の外野席の解放・チケット販売は5時50分から。そして内野席の解放・チケット販売は6時20分から!

おいおい、あと最低1時間もここで並び続けないかんのかよ……、と考えるとかなり気持ちがナイーブになってきましたが、同時にいよいよ甲子園に入れるのだな、というワクワクした気持ちも沸き起こって来ました。

そして1時間が経ち、いよいよ内野席の当日チケット販売開始!さあ、買うぞ~とチケット売り場まで早く行こうとする気持ちとは裏腹、列の方はここに来ても中々進みません。20分、30分経ってもまだ阪神高速の高架下まで行くことすら出来ない…。そのうち周りの人たちも徐々に焦り初めて、「もしかしたらヤバイんじゃないか」といった会話もちらほら聞こえてきました。

そして40分が経ち、午前7時を回ったところで、係員から急に信じられないアナウンスが……。

 

 

 

 

 

 

「一塁特別自由席、まもなく完売です!」

 

 

 

…………(゚Д゚)ハァ!??

いやいやいやいや、私まだ高架下の手前のところで足止めされてるところなんですけど!

 

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ただでさえ10分経ってもほとんど列が動かないというのに、このままじゃ間違いなく私の前で完売やん!と一気に絶望的な気分になってきました。周りからも「ウソやろ!?」などといった声が相次ぎ、一塁特別の列の間はにわかに殺気立ってきました。

そしてそのアナウンスからわずか10分も経たずして、午前7時06分、前方のチケット売り場の電光掲示に赤いランプが点灯。。これはつまり、一塁特別自由席券がこの時点をもって完売したことを意味しているのです……。

 

この瞬間、一塁特別の大行列に並ぶ人たちからは

「ええええええええええええ!!!???」

といった溜息と怒気が混ざり合ったような声がもれました。その他にも、

「なんでや!」

「ありえへん!!」

といった愚痴が方々から聞こえてきましたが、それもそうでしょう。たかだか高校生の部活動の試合を見るために、前日の夜の10時から徹夜で並んだにも関わらず、チケットを取れないなんて、そんな阿保な話があるでしょうか??

 

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しかし、これは紛れもない現実の話なのです。。ある意味で(超不幸な)歴史的瞬間に立ち会ってしまった私ですが、ここはもう潔く諦めるしかありません。私は早々列から離れたのですが、後ろを見るとまだ諦めきれない人たちが大勢並んでいるのが見えました。

確かにこのまま並んでいたとしても、試合が進むごとに球場を後にした人が出て来れば、その分チケットが追加販売されるのですが、私のお目当ての大阪桐蔭浦和学院は第一試合で行われるので、追加販売がされた頃には第一試合は終わっているはずなので、並んでいても意味がありません。(あと、実はこのとき私は強烈な尿意を催していたので、身体的にもこれ以上並ぶことは不可能、というのもありました。)結局、私が当初目論んでいたプランは、まさかの結末を迎えて脆くも崩れ去ったのでした…。

 

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午前7時20分、駅前では一塁自由席はおろか、三塁特別、一塁アルプス、三塁アルプス、外野自由全て売り切れという衝撃的な貼り紙が…。この時点で駅から降り立った人は、まさしく“絶句“したでしょうね……。

さて、惨めにも阪神電車に乗り直し帰宅した私ですが、実家に戻ると第一試合は既に始まっていました。もうこうなったら、大阪桐蔭には何としてでも勝ってもらって、準決勝に進出してもらわねばなりません。

試合の結果の方は、大方の予想を反して11-2で大阪桐蔭の快勝に終わりました。特に大阪桐蔭の今大会最注目選手の二人である根尾選手が1本、藤原選手は2本のホームランアーチを掛け(特に藤原選手の1本目は物凄かった)、こんな良い試合を生で見ることが出来なかったと考えると本当に残念だったんですけど、もう準決勝進出を決めてくれただけでも良しとします。

私には日程的にまだ準決勝、決勝を見るチャンスが残されています。こうなったら、何が何でも準決勝は生で見るぞ!!と決意を新たにして、とりあえずまずは爆睡したのでした。

 

続く

 

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追記

今回、前日の夜10時から徹夜で並んだにも関わらず、一塁特別自由席券が当日購入できなかった要因として、高校野球の人気が過熱しているということも当然ありますが、その他に悪質な「転売屋」によるチケットの大量買い占めが横行している、ということも多分にあると考えています。

昨今、メルカリを始めとした手軽なフリマアプリが世に登場し、またTwitter等のSNSで不特定多数の人間との連絡も容易になったことから、一般人の中からも最初から横流しする目的でチケットを買い占め、メルカリやTwitter等を駆使して金儲けを企むいわゆる「転売ヤー」の存在が問題視されています。高校野球においても、本来2,000~3,000円で売られているはずのチケットが、10,000円前後かそれ以上の法外な値段で取引されているという事例が後を絶たず、高校野球はここ最近の人気の過熱化につけこまれて、完全に転売ヤーによる格好の標的とされているところです。

また、甲子園大会はチケットを一人に付き5枚まで購入可というシステムであるので、転売ヤー達がこぞって一人に付き5枚ずつチケットを買い占めていくことにより、余計に券の売れ行きに拍車が掛かって、結果後ろに並んでいる“真っ当な“人たちが買えない、という事態が起こっています。さらに中には、一度5枚分のチケットを購入した後、列の途中に潜り込んで再度5枚分のチケットを購入する、ということを繰り返し、結果一人で100枚分も巻き上げるという非常に悪質な手口も、ネット上で報告されています(このケースの場合はヤクザが絡んでいるようです)。

私としては、今回の場合、恐らく転売屋の存在が無ければ確実にチケットを購入できたことを考えると、非常に悔しくてなりませんし、そもそも教育の一環であるはずの高校野球が、個人の悪質な金儲けの手段として利用されているということ事態、倫理的かつ道徳的にも許されないことだと思います。主催する高野連に対しては、何とか奴らを取り締まる為の有効な対策を早急に取ってほしいと強く願います。また、高校野球に限らずとも、自己の利益しか考えずに行動する転売屋やダフ屋の存在は、一般消費者が本来求めるはずの「公正な取引」を行う権利を妨害しているわけですから、行政に対しても今以上に厳罰を課すことができるよう強く求めるところです。

……最後に、こうした状況について私が最も危惧していることは、転売ヤー達の心理の中には転売行為に対する「罪悪感」自体が、そもそも存在していないのではないか、ということです。まず前提として、奴らの行っている行為は、社会の秩序を大なり小なり乱すことで自己の利益を得ようとしていることから、言ってしまえば「スリ、窃盗」や「振り込め詐欺」などといった犯罪行為と、本質的には変わらないものと考えられます。しかしその一方で、「転売ヤー」と「スリ、窃盗犯」「振り込め詐欺犯」の間には決定的に違う点も存在します。それは、「自分が今、悪いこと(社会の秩序を乱すこと)を行っている」という自覚があるかどうか、ということです。私が思うに、転売ヤーにはそういった罪悪感が欠如しているから、余計に悪質なのではないかと思うのです。そうでなければ、わざわざTwitterに「今回の転売による儲け」などを自慢気に書くことなどないでしょう。(逆に言えば、スリや振り込め詐欺の利益をSNS上で公開するようなアホがいるでしょうか?)

つまるところ、この問題が根本的に解決されるためには、まずは転売ヤー達の倫理観、道徳観が欠如しているというか、“麻痺“しているという点を何とかしなければならないのではないかと思います。とりあえず転売ヤーには、「不当に甲子園のチケットの価格を吊り上げている」という行為に対して、全ての高校野球ファンは怒っている、ということをよく自覚してほしいです。かつて甲子園が中止になった原因は二つありますが、一つは戦争、もう一つは「米騒動」です。米騒動で米屋が米を売り惜しみた行為は、転売ヤーによる転売行為とは別物ではありますが、「価格を不当に吊り上げた」という点ではその性質を一にしています。「価格を不当に吊り上げる」という行為が、まともな消費者にとってはどれだけ怒りが溜まるものかということを、甲子園の歴史からもちょっとは理解してほしいものです。

以上