旅の記録

旅ブログです。

夏の高知旅行2日目① NIYODO BLUEを巡る(前編)

2018年7月14日(土)

この旅行記事の冒頭でも書いたとおり、今日は元々四万十川へ行く予定でした。しかし、高知駅から四万十川へ行くには、お金も時間もかかりすぎます。いやはやどうしたものかと思っていたところ、昨日高知駅周辺を散策していたときに下のようなフリーペーパーを偶然見つけました。

 

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仁淀川」という川を紹介するパンフレットだったのですが、正直言うと仁淀川なんて初めて聞きました。始めは読み方すらよく分かっていなかったのですが、「によどがわ」と読むそうです。最初は本当に何となく手に取ってみただけだったんですけど、試しに中を読んでみると、この川、意外と良さげなんじゃないかということに徐々に気付いていきます。

まずは川自体の魅力。パンフレットによると、仁淀川は国が行っている一級河川における全国水質調査で毎年のように1位を獲得しており、日本で最も綺麗な水が流れていると言っていいぐらい、大変美しい川だそうです。そのあまりの美しさから、付いた愛称が「NIYODO BLUE」。上流の方は、本当に透き通るような「青色」が広がっているというとのことです。

この魅力だけでも十分訪れる価値はありそうなものですが、さらに私を惹き付けたのはそのロケーションの良さです。何と仁淀川は、高知駅から各停でわずか20分!四万十川が特急電車に乗ってもおよそ一時間半かかるのと比べると、まさに雲泥の差があります。こんなにアクセスが良いのであれば、もう四万十川じゃなくて仁淀川でも全然良いんじゃないかと思い、結局2日目は仁淀川へ行くことに決めたのでした。

ただ、知名度的にはやっぱり四万十川の方が断トツにあるので、そういう意味で妥協した感は否めませんでしたが…。しかし、結果的にはそんな後ろめたさは全く不要であったということに、これから気付されていきます。

 

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伊野駅へ

起床したのは午前8時頃。台湾旅行のときと比べると随分遅くなりましたが、今回の旅行はここ最近の猛暑により、恒例であった早朝ランニングを取り止めにすることにしたので、結果的にその分朝ゆっくりすることができたということです。

まずはホテルのサービスである朝食バイキングを食べ(写真は写りがあんまり良くなかったのでカット)、9時前頃高知駅へ向けて出発しました。

 

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パンフレットによると、伊野駅にて仁淀川の観光客向けに自転車を貸し出しているということだったので、まずはそちらへ向かうことにします。高知駅に着くと、8時台発の伊野駅行きの電車はもうとっくに出てしまっていたので、次の9時35分発の電車が来るまでしばらく時間を潰すことにします。写真は、高知駅改札前にあったはりまや橋のミニチュア(実物とそんなに大きさは変わらないですが…)。

 

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伊野駅には10時前頃に到着。ご覧のとおり、ホームも駅舎も「THE 田舎」って感じの風景です。

ちなみに、「伊野」といえば高校野球ファンの間では1985年春の選抜で優勝した伊野商業(準決勝であのKKコンビがいたPL学園を撃破)が思い起こされますが、今回はそんな所に寄っている時間はないので、さっさと駅員の人に頼んで自転車を貸してもらいます。

ところが、いざ頼んでみると、伊野駅にある自転車はもう既に全部貸し出してしまったとのこと。ただし、自転車の貸し出しは他にも、駅から徒歩5分程度のところにあるいの町観光協会でも行っており、そちらは男性用のロードバイクもあるということだったので、仕方なく観光協会の方へ向かうことにします。

観光協会に着くと、こちらの方は運良くまだロードバイクが残っていたので、ヘルメット等一式をお借りすることにします。返却時間は午後5時までで、料金は何と500円という格安!しかもこのロードバイク、最近導入したばかりだそうで、まだ車体が新しく、乗り心地も結構良かったので、結果的に観光協会の方で借りることにして正解でした。

 

波川公園

 

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さっそく自転車にまたがり、まずは駅のすぐ近くにある波川公園という川沿いの公園に行ってみることにしました。公園は駅からでも徒歩で行ける距離だったので、自転車ならものの5分程度で到着しました。

 

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交差点の向こう側にある鉄橋を渡り、川の対岸まで行けば波川公園です。しかしこの鉄橋、歩道部分がかなり狭い上に欄干も錆びているので、走っていて結構怖かったです。が、川の方を向くと、、

 

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おおおおおおおおっ!!!!!

と思わず心の中で声を上げてしまう程の絶景が広がっていました。

これがNIYODO BLUE…。まさに噂に違わぬ、いや噂の数倍以上は美しい、最高の景色が目の前に広がっていました。テンションも否が応にも上がってきます。

 

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鉄橋を渡り切り、川の右岸に出て波川公園に到着です。辺りを見渡すと、鉄橋近くで川遊びをしている人々の姿が見えたので、近くまで行ってみることにします。波川公園は、仁淀川流域では最も代表的な川遊びのスポットなのです。

 

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適当な場所に自転車を停めて、川遊びに興じる人たちの様子を眺めます。今回私は水着など持ってきていなかったので、川に入ることはできませんでしたが、もしここで泳いだりしたら最高に気持ちいいんでしょうね。

 

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それにしても、何度見ても惚れ惚れするようなけさ景色です。多分、ここまでこの景色が素晴らしいと感じられるのは、川が綺麗なことも勿論ありますが、対岸には山々が連なり、空は青空で、白い雲が流れ、手前には川遊びに興じる人々の姿が見える…、といった「日本の夏」に必要な要素が全て詰まっているからではないか、と個人的には思います。

 

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ただ、鉄橋近くは一人ぼっちの男にはちょっと居づらい雰囲気があったので、少し上流側の方へ移動し、周りに人がいないところでゆっくりすることにしました。移動中も、例え川が見えていなくても最高に美しい景色が広がっていました。

 

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この辺まで来ると、もう自分以外には全く人がいなくなるので、周りを気にせず思う存分目の前の景色を堪能することができます。川遊びをする人々と鉄橋を遠目に眺めながらのんびりします。個人的には、鉄橋と鉄橋を行き交う車の群れの光景が、この景色に対してより良い味を出しているような気がしました。

 

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対岸の風景。それにしても、こんなエメラルドグリーン色をした景色に遭遇する機会って、普通に生きていたら中々ないと思います。普段都会のドブ川に見慣れている私としては、本当に新鮮な光景でした。

 

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川の水も、近くを見るとこのとおり綺麗に透き通って見えます。しかし、ここは下流なのでどちらかというとまだ汚い方。ここからさらに上流へ上っていくと、さらに水質が綺麗になっていくというのですから、本当にただただ凄いとしか言いようがありません。

ここで、周りに人がいないということで、誰も見ていないし思い切ってTシャツを脱いで上半身裸になってみたら、想像以上に気持ちよくてマジで爽快な気分になりました。服を着ていると汗で服が濡れて不快感を感じますけど、脱いでしまえば不快感は無くなりますし、何より風が直に当たるというのが想像以上に涼しく感じました。こんなことは女性には中々出来ないことだと思うので、これに関してはまさに男性だけの特権と言えますね。

 

めだか池に行ってみるものの……

さて、この素晴らしい景色に浸り続けるのもいいですが、他にも色々な場所を回ってみたい思いもあるので、正午になったところで波川公園を出て、別の場所へ移動することにします。
次の目的地は、本当は上流の方へ行きたかったのですが、そうすると往復で100kmぐらい走ることになるので、これではとても5時までに自転車を返せそうにありません。仕方がないので、今回は下流域のスポットだけを巡ることにしました。
というわけで、次に目につけたのが「日下川調整池」、通称「めだか池」というため池です。ここから自転車で30分程で着く距離にあり、何よりパンフレットに載っていた写真が余りにも素晴らしい景色だったので、実際にこの目で見てみたい、ということで行ってみることにしました。
 

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めだか池は波川公園から西の方角にあるので、川遊び客に別れを告げて鉄橋を再度渡り、国道194号線を西に向かって進んで行きます。
 

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見てのとおり、道中の景色は最高に良い眺めです。良いんですけど…、ここの道路の左車線は見てのとおり歩道部分がなく、路側帯もかなり狭いので、自転車で走る私としては後ろから来る車に跳ねられやしないかと常にヒヤヒヤものでした。
それに、ガードレールの向こう側は崖になっているので、万が一転倒してガードレールの向こう側に放り出されでもしたら、多分人溜まりもありません。結局、ここは安全を最優先に考えて、後ろから車が来たら潔く停止して車が通り過ぎるのを待つ等、出来る限りの安全運転を心掛けた結果、何とか生きて帰っては来れました。
 

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時折自転車を停めて、仁淀川雄大な風景をじっくり眺めたりもしながら、出発して30分が経過しました。

……ここで素朴な疑問が思い浮かんだのですが、めだか池は波川公園から出発して30分程度で着く計算となっていたはずなのに、近くにはため池らしきものがありそうな気配が全くありません。

もしやと嫌な予感がしたので、Googleマップを開いてGPSを起動し、現在位置を確認してみると……、
 

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うわ~~~~、またやっちゃった。。国道を西に進むことばかり考えていた結果、ここまで全く別の国道を突き進んでしまっていました。。(そもそもあの鉄橋は渡る必要がなかった。。)お陰でめだか池とはちょうど真北の方角に来てしまいましたが、ここから真南に行くにしても仁淀川を渡る橋がないので、どうしようもありません。つまり、元来た道を引き返すしかないと……。
一体、ここまでの30分間は何だったんだろうという話ですが、もう仁淀川の素晴らしい景色を余分に堪能できたとポジティブに考えて、粛々と鉄橋まで自転車を走らせるしかありません。道路の反対側は歩道が整備されていたので、比較的安全運転で13時頃に元の場所に戻って来れました。途中、あまりの暑さから自販機でスポーツドリンクを買ってがぶ飲みし、次こそ本当にめだか池へと向かいます…。
 
長くなるので(後編)へ続く